AI:人口知能の起源
近年、各所で目にする【AI:人口知能】という言葉は、約70年前 1956年に産まれます。
その後、1960年代に第一次ブーム、1980年代に第二次ブームを迎え、現在は第三次ブームと言われております。
過去2回のブームにおいては、AIが実現できる技術的な限界よりも、社会がAIに対して期待する水準が上回っており、その乖離が明らかになることでブームの終焉を迎えた、とされております。
ディープラーニング
第三次ブームは【ディープラーニング】が火付け役となったと言われておりますが、この技術も過去のブーム同様に【技術開発や実用化が最も成功した場合に到達できる潜在的な可能性と、実現することが確実に可能と見込まれる領域には隔たりがあることを認識する必要がある】
(※総務省HPより抜粋)と指摘されてます。
【AIとは蜃気楼のようなもの】と言われ、機能に名前がつくとAIと呼ばれなくなります。
第三次ブームで、事象や形を定義する要素である【特微量】を自ら習得する機能が、新しい技術として登場し【ディープラーニング】と命名されました。
従来は【何の要素を特微として設計するか?】人間が規格し、特徴の量を評価するプログラムを機械に与えていましたが、ディープラーニングを使うと、データを入力すれば特微量の設計と評価を自動で行うことが出来るため、より直感的な判断が可能になりました。
画像検査における活用
特微を人が設計し評価する手法を【ルールベース】と呼び、図①の特微を下記のように設計すると
・三点を繋ぐ線分で囲まれている
・三点は同一直線状にない
・3つの内角の和が180度
となりますが、これに対して下図②を評価すると
・三点を繋ぐ線分で囲まれている → 〇
・三点は同一直線状にない → 〇
・3つの内角の和が180度 → ×
となります。
ルールベースでは、この評価に対して【3つ項目全てが〇でない製品を除外する】等のプログラム(ルール)を与えて判別するので、図②は除外対象となります。
対して、ディープラーニングを用いた評価では、図①のデータを入力すると、ピクセル単位に分解し、各ピクセルの色や分散・集合等から特微を自動で評価します。その評価結果に対して、図②を比較することで、差分を数値として出力することができます。
ディープラーニングを使った画像検査で、図②を除外対象とするかどうかは、出力された数値を人が設定した閾値により判別します。
N-VisionSystem
ディープラーニングを使った画像検査は万能ではありません。
しかし、ルールベースでは到達できなかった領域に届く可能性を秘めた技術です。
当社では対象となる製品の、ワークサイズ、抽出したい特微、サイクルタイム等の情報により、装置化を想定した上で最適な検出方法を選択し、提案致します。